2014年8月17日日曜日

本能寺の変の原因 - 諸説の考察

1.いままでの通説

信長に罵倒され足蹴りにされたりの仕打ちに対する恨み
天皇や幕府の権威をないがしろにする信長に我慢ならなかった
天皇周辺や足利義昭に謀反をそそのかされた
天下取りの野望

この説の強い点
光秀は古い価値観の人間であり、天皇制、幕府制を再確立し、土岐家を再興するのが念願。自分のほうが能力が上と思っても、足利義昭を追放して自分が天下人になろうとは思わない人間だと思われる。天皇、幕府が形式として存在し、各地の守護大名がそれぞれにその地域を治めればよいと考える人間だろう。この人間性からくる動機は強く支持される。

土岐氏 Wikipediaによる

この説の弱い点
上で述べたように、天下取りの野望は弱い。自分自身が天下人になるのではなく、土岐家も含めた守護大名と、古い幕府体制による支配のことを指して天下取りというのであれば、それはそれで正しい。


2.最近見つかった資料から話題になっている説
四国の長宗我部元親を攻めようとした信長を阻止するため

この説の弱い点
光秀の願望は、土岐家再興である。長宗我部元親の土岐家への繋がりはごく弱いものであり、長宗我部元親が攻められるだけで光秀が謀反を起こすことはありえないだろう。動機として弱すぎる。まあ、今までの通説に余り強くはない弱い原因がひとつ加わったといったところだ。

この説の強い点
なし


3.明智憲三郎氏による説
信長が日本はすべて織田家の所領とし、織田家臣団はすべて明の攻略へ出兵させる計画を持っていることを、光秀は知ることになった。
しかも信長が、自身が国王となり、天皇も幕府も廃止しようとしていると知る。明智光秀は、かつて美濃、尾張、伊勢三国の守護大名だった土岐家の再興をいつか叶えたいと心に願っていた。それなのに、明へ追いやられるとなるならば、光秀にもはや失うものは何もないと考えるのは自然だ。

この説の強い点
人間が行動を起こす動機としては最強だ。しかも、信長は常に平気で領地変えを行っている。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」でも、日本は信忠に任せ、信長自身は海外へ出て行こうとしていたと描いていた。このまま、なにもしなければ、土岐家再興は自然消滅し、自身も明へ行くことになる。光秀の人間性からして、どこかで謀反を起こしたはずだ。その時と場所が6月2日の本能寺だったことになる。

この説の弱い点
信長が日本をすべて織田家領地とし、家臣団は明へ派遣する予定であったとする説を裏付ける証拠となる文献などが発見されるかどうか。また、明智憲三郎氏以外の歴史家による、現在の資料の再検討もされるといい。


4.刑事ドラマ「相棒」による説
信長が明国王から、日本の国王への贈り物として、茶いれを送られた。明智光秀は、それを持つべきは天皇だという確信犯なので、それを奪い取るために信長を本能寺に攻めた。信長は、本能寺へ行く前にそれを千利休に預けておいた。本能寺で茶いれを見つけられなかった光秀は、茶いれは安土城において来たと考え、安土城へ探しに行く。なぜ、安土城へわざわざ行ったのかは今まで歴史家を悩ませていた行動だった。この説はそれを上手に説明できる。ただ、信長と一緒に茶いれも焼失と考えるのも自然かも。
ついでながら、千利休を秀吉が切腹させたのも、茶いれを奪うためだった、とドラマの中では歴史を描いている。

面白い説だが、裏づけとなる文献や言い伝えがない。




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